また何かそして別の聴くもの

だらだら坂から - 日々のヴァラエティ・ブック

小西康陽

我が名はグルーヴィー

あっという間に8月が去って、9月がはじまった。結局、去年よりもひどい8月だったような。じぶんにとっても、世界にとっても。 色々大変だったはずの一昨年がとても愛おしい。フィリップ・K・ディック風に言うと、去年を待ちながら、ではなく、一昨年を待ちな…

月曜の夜も出たくない

台風の影響で大荒れの連休四日目。明日から三日間は出勤。 月曜が祭日の際は、火曜朝一の会議のデータ資料準備が必要で、たかだか一時間の作業のためだけにいつも休日出勤している。 しかしいざ出かけようとすると、おそろしい暴風雨。やはり昨日出勤すれば…

シューマ幻想小曲集

今日も晴れ。連休三日目。昨日に引き続き、新潮2021年9月号をパラパラやっていた。水村美苗「大使とその妻」という新連載。2021年3月号「創る人52人の『2020コロナ禍』日記リレー」にも参加されていた水村さん。 「つまらなかった」松本清張『点と線』(映画…

周馬と謙一、または、ちょっとピンボケ。

何がきっかけというわけではないが、安田謙一著「ピントがボケる音」(以下ピンボケ)を、書庫と化した元息子の部屋から引っ張り出し、毎夜パラパラやり出した。復読に耐えうる名著だとあらためて思う。 この書、自らの記憶に間違いが無ければ、2003年の発売…

Summer Into Winter

今日も晴れ。暑い。いよいよ必須アイテムとなった4点セット、冷感スプレー、携帯扇風機、日傘、そしてマスクを着用して出かける。戦闘服はUNIQLOエアリズムポロシャツだ。 ● 本日から開催のさんちか古書大即売会へ。思ったより人が多かった。田中小実昌『コ…

まるで小さな子が窓に立って雨ふりをじっと見つめているような声

今日はこちら関西でも台風の影響か、日差しが少しマシ。ニュースはオリンピック大感動と、過去最多の感染者数を交互にやるのでついていけない。どっちやねんネタ「フリースの半ズボン」を思い出す。暑いんか寒いんかってやつ。 ● 通勤電車内で、先日小西康陽…

短編の断片 #2

今日も晴れ。雲がいよいよ「夏み」を帯びてもこもこしてきた。 どうしようどうしよう夏が終わってしまう 心の中の絲山秋子がそう叫んだのも束の間、職域での些細ないざこざが暗雲のように立ち込め溜息をつく。人に言わせりゃ指のささくれ程度の気鬱だが、堪…