また何かそして別の聴くもの

だらだら坂から - 日々のヴァラエティ・ブック

月曜の夜も出たくない

台風の影響で大荒れの連休四日目。明日から三日間は出勤。

月曜が祭日の際は、火曜朝一の会議のデータ資料準備が必要で、たかだか一時間の作業のためだけにいつも休日出勤している。

しかしいざ出かけようとすると、おそろしい暴風雨。やはり昨日出勤すればよかったと悔やむ、のだが、日曜日に出勤することはどうしても億劫になるのだった。心の中の弘兼憲史に叱咤されようが、出ずに済むのならそうしたい日曜日。

日曜の夜は出たくない。もちろん昼も出たくない。

倉知淳の著作が浮かび、積ん読タワーをチェックすると、なんとなんとタワー1冊目が「日曜の夜は出たくない」だった。ちょっとぞわっとした。

猫丸先輩シリーズ第1作目。読んだ気になっていた一冊。表題作を覗くとやはり未読だった。

それにしても初版1998年。留守番電話。短縮ダイヤル。交通手段もそうだが、通信機器の進化や変貌は、物語の進行速度に大きく影響を及ぼすことを思い知る。

清張さん等が描く50~60年代の社会背景は、アタマから大きくバイアスがかかっているのか、そこまで気にならないのだが、80~90年代の文学には時折引っ掛かる箇所が。あえて書かれている「ブラウン管」とか。

そういえば昨夜、オリンピックの閉会式でも流れ話題になった「東京は夜の七時」もセルフカヴァーの際、<留守番電話が突然>から<携帯電話が突然>に歌詞が書き換えられている。いま、この言葉(歌詞)は、という小西さんのジャッジなのでしょうが、そこに至った解説を是非いつか読んでみたいものです。

週刊文春8月12・19日夏の特大号。気になっていた小林信彦さんの特別インタビューが読みたくて購入。文春図書館は、知の巨人「立花隆」追悼スペシャル。この人は一冊も読んだことがない。ぼくはこんな本を読んできた、は読んできた。

ほかにも、田中小実昌「夏の日のシェード」。コミサンのせつないせつない短編。ため息が出た。伊坂幸太郎アイネクライネナハトムジーク」。

今日のおやつは、おらが村自慢のパン屋さん「バックハウス・イリエ」の丹波黒豆のクリームチーズ大福。漁を終えた舟が帰り着くのが入江。いまさら出勤なんて。

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